先日の土曜日に、地元でも豪邸が並ぶ高級住宅街に行く用事がありました。
おじゃましたお宅は、地元で一番大きい病院の院長のご自宅。あることを頼まれて、おじゃますることになりました。
大きなお屋敷に、院長ご夫妻二人だけでお住まいということで各部屋が広いこともあり、そのことがかえって屋内の閑静さ増しているように感じました。
お宅にお邪魔して通された広いリビングには院長がソファーでくつろがれていて、その横に奥様が座られました。
その奥様が座られた横には、綺麗な犬のリアルな絵が描かれたクッションが目にとまりました。クッションといっても、普通の丸型や四角のクッションではなく、犬の形をしたクッションでした。
今回はこの「犬の形をしたクッション」にまつわるお話をかかせていただきます。
今年1月愛犬のトイプードルが逝去
私は案内されたソファーに腰をかけるなり、奥様の横に鎮座していた「犬を形どったクッション」についてたずねました。
クッションに「プリント」(※プリントしてるように見えて実はジャガード織りだった)されているトイプードルがあまりにリアルだったので、リアルですねとボロリとこぼしてしまった私・・・・。
その瞬間、一瞬場が凍ったような感じになったのがご主人の院長の表情で分かりました。
私、ちょっとやらかしました・・・汗
実は、その最初に目にとまったクッションに描かれている犬というのが、今年の1月までご自宅で飼われていた愛犬のトイプードルだったのです。
その話を奥様から聞いたとき、あちゃーと私はやらかしたことを悟りました。
14年愛犬として、可愛がってきたそうで亡くなったときは、いわゆる「ペットロス」の状態で奥様は体調をくずされたとのことでした。
ご主人が医者ではあるものの、奥様のペットロスからくる体調不良にはなかなか当初対処が難しかったそうです。
ご夫妻にはお子さんがいらっしゃらないということも、奥様のペットロスによる心痛もより深いものになったのではないかと思います。
ペットロス克服のために奥様がとった2つの行動/h2>
それから、本来私がおじゃました目的とは全くことなる奥様のペットロスの話になりました。
医者であるご主人も対処にこまったという、奥様のペットロスですがお話によればペットロスを克服したのはご自身の力というか、ほぼお一人で克服されたということでした。
そのあたりの話に入るころ、ご主人の院長先生が「そこまで話す必要ないだろう」と口をはさまれたのですが、奥様は「話すことでまた気分が晴れるのよ」と私にペットロスの克服法についてお話してくださいました。
涙が枯れるまで泣いた
ご夫婦が子宝に恵まれなかったことは先程書かせていただきましたが、ペットロス克服にはその部分がかなり大きなウェイトを占められていたそうです。
今年の1月の寒い日の朝、14年かわいがってきた愛犬が亡くなった時は、奥様はお子さんはいらっしゃらないものの、まるで自分の子供が亡くなったような感情が頭に溢れかえったそうです。
ご主人がお仕事で忙しいとき、広いご自宅で愛犬と一緒に過ごした時間が長く、ことあるごとに奥様は愛犬に対して「言葉をかけて」話しかけていたそうです。
いうなれば、一人で自宅にいるときに唯一話し相手になってくれていたのが、亡くなった愛犬だったということだそうです。
そういったことで、奥様には本当にかけがいのない「命」を失われたとお話されていました。
なので、一緒に愛犬とすごした思い出が走馬灯のように浮かび、そのたびに一人ただただ泣き明かされたそうです。
しかし、あとになって振り返ってみるとこのひたすら泣き明かしたことが、ご自身のペットロス克服にはプラスになったよに感じたと奥様はお話されていました。
人生最大のカタルシスだったのではないでしょうか?
亡くなった愛犬のペット型クッションは院長からのプレゼント
ご主人の院長先生は奥様がペットロスにより体調を崩されていたときに、勤務先でスタッフの方々にそのことを話されていたそうです。
そうすると、院長ご夫妻の姪っ子さんがそちらの病院でスタッフとしてお仕事をされているそうで、その姪っ子さんから「本格的なジャガード織りで製作されるペット型のクッション」の存在を院長先生に紹介されたそうです。
それが「ハグペット」というクッションだったと。
こちらのクッションというのが、従来の一般的な「ペットが描かれたクッション」というのは、「ペットの写真を元にプリント」してクッションが作られているのですが、こちらの商品は特殊な「ジャガード織り」によってクッションを制作されているので、はっきり言って高級感があります。
其の辺のこともあり、商品が確かなものと院長先生も納得されて、姪御さんにそのクッションを注文するようにたのんだそうで。
で、出来上がったクッションがご自宅のリビングのソファーの奥様の横にいつも置かれているというわけです。
昼間はリビングのソファーに、夜寝るときはご自身の寝室に持っていかれるそうで、愛犬が描かれたクッションを抱いて寝られているそうです。
この愛犬を型どって、リアルな刺繍がほどこされているクッションが届いたことで、ペットロスで落ち込んでいた奥様も本格的に元気をとりもどし克服されたようです。
奥様いわく、「ハグできるのがいいの」とのこと。愛犬を型どってリアルな姿がそこにあるので、在りし日の愛犬を抱いているような感覚が奥様にはあるのではないかと思います。
クッションは購入されて3~4ヶ月しかたってないのですが、すでにほころびや擦れなどが出ているそうで、年末のクリスマスにはまた院長先生が同じクッションをプレゼントしないといけないのではないかと・・・。
しかし、女性はお子さんがいなくても強いですね。
今回は以上です。